JR北陸線芦原温泉駅から歩いて10分ほどにある今は使われていないグラウンド周囲の桜が満開だ。福井県あわら市にある製紙会社、レンゴーの金津工場のグラウンドだ。
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もともとは地元の製紙会社西野製紙の金津工場で、1976年にレンゴーグループの傘下に入った。その翌年の1977年にグラウンドの周囲に500本の桜が植樹されたという。グラウンドは今は使われていないが、桜は毎年花をつけ、社員や近所の人たちを楽しませている。植樹から40年以上たち、人間で言えば成熟期を迎えたソメイヨシノは枝が横に伸び花をいっぱい付けている。周囲の道路はサクラのトンネルのようになってきた。
このグラウンドは百人一首の競技カルタをテーマにした漫画「ちはやふる」の舞台に設定された。テレビや映画のアニメにもなり、主人公の2人がこの桜並木で再会する名場面となっている。アニメの人気で訪れる人も多く、グラウンド横の坂を登場人物にちなんで「あらた坂」と名付けられ記念碑も道路脇に立っている。記念碑には「われてもすえにあはんとぞおもふ」と刻まれている。
2020年は天候もよく4月初めから見ごろが続いているが、新型コロナの外出自粛で花見の宴などは行われていない。平日は訪れる人も少ないが、時々若い女性の姿や家族連れも見かける。周囲400メートル以上はありそうな広いグラウンドで、十分距離を置いてサクラを鑑賞することができる。
芦原温泉駅の西口には「ちはやふる」の大きな看板も立っている。グラウンドに向かうには駅裏から向かう。現在は北陸新幹線の工事中で工事の間を抜けて東へ向かうと坂の上のグラウンドのサクラが目に入っていくる
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