本格シミュレーション続々
   作戦級 スポーツゲームも
太平洋の嵐を機に本格的で、内容の濃いシミュレーションゲームが次々とでてきた。GAMのバトルは、現代架空戦を扱ったもので、まだ冷戦構造の中、ソ連、中国と日本、米国が戦うというもの。WOLF TEAMのディー「欧州蜃気楼」は第2次対戦のヨーロッパの戦略シミュレーション、ホビージャパンからはな移植ものの作戦級ゲーム「ROMMEL(ロンメル)」が出た。変わったところでは、システムソフトからフットボールの移植シミュレーション「プレイメーカーフットボール」がマニアの支持を集めた。

 現代戦精密にシミュレート
 バトルは太平洋の嵐に続くGAMのシミュレーションゲーム。ソ連、中国、北朝鮮、ベトナムの東側と日本、アメリカ、韓国、台湾、フィリピンの西側が戦う現代戦。基本的には生産がないことを除くと太平洋の嵐と同じシステムだが、レーダー、ソナーの発展とミサイルによって戦いの様相は大きく変わっている。もちろんアイオワ、キーロフの戦艦やニミッツ、キティーホーク、キエフなどの空母も1艦として登場する。飛行機も1機単位。
 戦いは東側の韓国、日本への侵攻から始まる。強力なアメリカ軍の到着までどれだけ持ちこたえられるかがポイントとなった。バランスの良い現代戦で面白かった。
 1990年発売でフロッピーが5枚、分厚いマニュアルが3冊もあった。
欧州の大戦を3軍で
 思考力に弱さ残念

 ディー【欧州蜃気楼】は第2次大戦のヨーロッパシミュレーション。アバロンヒルのボードシミュレーション「第3帝国」を参考にした感じだった。ユニットは陸軍、空軍、海軍の3軍に分かれ、陸軍は機甲部隊、歩兵、さらにドイツはSSもあった。空軍は戦術軍と戦略軍に分かれる。生産の概念はもちろん、同盟関係もシミュレートされていた。
 システム的には面白くよくできているものだが、残念ながらコンピューターの思考が弱かった。途中で最後までする気がしなくなってしまう。WOLF TEAMのゲームの共通する弱点だった。1990年発売。フロッピー3枚組。マニュアルも3冊あった。
作戦級でロンメル
 「ROMMEL」(ロンメル砂漠の狐の伝説)はボードゲームを多数発売していたホビージャパンのゲーム。1989年にアメリカでベストストラテジー賞を得た作品の日本移植版だ。これまで日本にはあまりなかった作戦級のゲーム。ユニットは大隊レベル。なんとなく面倒くさかったような記憶がある。
フットボール戦術を作る
 マニアは熱中
 プレイメーカーフットボールもアメリカで賞を取ったゲームの移植版、反射神経的な要素は全くなく純粋にチームの戦術をシミュレートした。チョークボードを使って新しい戦術を作り、相手の動きまで計算しながら各選手に命令を与える。いろんなトリックプレーまで作れ、フットボール好きにはたまらなく面白いゲームだったようだ。
 3.5インチのフロッピー2枚組。そろそろ3.5インチが主流になってきた。1990年。