福井県が部分存続案を提示
京福の存続を求める沿線9市町村の首長と、栗田福井県知事との初めての話し合いが11月6日福井市で開かれ、県側から存続への試算が示された。3線すべてを存続させた場合の経費はこれまでより6億4000万円減って156億円台とした。市町村の求めている県の負担割合の増には応じないとした一方で、市町村間の比率見直しはありうるという。全体の金額の圧縮分が少なかったのは安全性を考えればやむ得ないと言う声もある一方で、勝山市などは50億円減らせるとしている。
太郎丸から廃線
田原町で福鉄線へ
さらに福井県は部分的に廃線を行った場合の試算も示した。この中で注目されたのが、永平寺線と、三国芦原線のうち、運行は春江町の鷲塚針原までとして太郎丸以西は廃線というこれまでになかった案。この場合、三国線は田原町で福井鉄道の路面電車の線路に乗り入れ、越前本線は福井駅に入らず、田原町から福井鉄道線路に乗り入れるというもの。この場合、廃線となる坂井、芦原、三国の負担はなくなる。
越前本線も従来の福井口から福井駅までを廃止するのは、現在建設が進んでいる道路との立体交差のための高架化を進めると、経費がかさむのをさけるためという。
この案について勝山など越前本線側の自治体は一定の評価を行い、一方三国線側も春江、坂井、芦原は賛意を示したと見られる。このままこの案が生きる可能性もあるが、その場合存続へまだ意欲をもっている三国町が取り残されることになってしまう。