東京に進学していた学生時代から東海道新幹線に乗っている。
学生時代もたまたま新幹線から雪をかぶった富士山を見るとうれしかった。
でもそのときはどの辺で富士山が見えるかとかどの席に座ればいいとか意識していなかった。
もちろんそのときはカメラもスマートフォンも携えていなかった。
会社員になってたまに東京に行くことはあっても携帯電話もまだなく、一眼レフカメラはまだ重く、新幹線で写真を撮ることはほとんどなかった。
数年前から定期的に東京へ出張するようになり、性能のいいコンパクトカメラが現れ、バッグに入れて持ち運び電車から車窓を撮ることが日課になった。福井県から東京へ向かうのは北陸線の特急「しらさぎ」に乗り、米原で新幹線に乗り換える。子どもの時から電車から外を眺めるのが好きで席は窓側を選んでいた。新幹線の普通車両は2席と、3席に分かれていてトイレに行くのも楽な2列側を選ぶことが多い。ABCDEの席の中で上りも下りもE席が多い。
米原で乗り換えた東海道新幹線、車窓の見所はいろいろあるが米原で乗り換えてまず目に入るのが伊吹山。
名古屋で停車した後しばらく進み豊橋を超えると浜名湖が見えてくる。競艇場のスタンド、湖に面したホテル、橋、空気が澄んでいるときは遠くに富士山も見える。
通過することの多い静岡駅でもビルの間から富士山が見え隠れする。
茶畑を横目に進むと急に山が切れて富士山が現れる。富士川の鉄橋の手前で現れ新富士駅からしばらく美しい裾野と山容が見える。全体がすっきり見えたり、頭だけが雲の上に見えたり、山頂だけ雲がかかったりいろんな姿が現れる。もちろんすべてが雲の中に隠れていることも多い。富士川を越え、新富士駅を通過し、富士市の工場を前景に見て、コーヒー工場を過ぎ、自動車道を過ぎると富士は山の裾に消えていく。
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その後東京までは、三島駅、小田原駅付近、小田原から新横浜までのほぼ中間点で遠くに富士山が見える。眠るまもなく新横浜に着いてしまう。