A 10種雲形は、形と高さで判断します。雲頂が広がったりほつれ毛のように
広がったものが積乱雲で、雲頂が丸いものは大きくても積雲です。雄大積雲のカリフラワーの盛り上がりが止まり、横にかなとこのように広がったものが積乱雲です。同じ雲でも見た時間によって積雲だったり、積乱雲だったりします。
Q 旅客機はなぜ飛行機雲を避けて飛ぶのですか
A 入道雲があるところは強い上昇気流(上向きの風)が吹いていて時には乱気流となり飛行機が揺れます
場合によっては操縦に影響が出るおそれもあります
また雷が発生しやすく、落雷も心配されます
だから避けて飛びます
Q 雲の色は何色ですか
A 雲の色は基本的には白です。
太陽光が水滴や氷でできている雲の粒に当たって光が散乱して白く見えます。
ただ雲が厚いと太陽の光を通さず灰色になったり黒っぽくなったりします。
また夕方や朝は太陽光が赤くなったのを受けて色づいたりします。
Q 曇りの日の雲の色は、何故灰色なのですか?
また、晴れている中の真っ白な雲の中に混じって、
濃い灰色の雲が、混じっていたりします。
どうして色が、違うのですか??
A 雲の色が白くなるか、灰色か、黒かというのは雲に当たる太陽の光の量で決まります。太陽に面して光が直接当たれば白くなります。雲の陰になると、雲で光が散乱して光の量が減り、後ろの雲は黒くなります。
雲の厚みの違いで雲の色に濃淡ができます。別の雲の陰に入って暗くなることもあります。乱層雲などの空全体を覆う厚い雲では、太陽が完全に隠され地上からは黒や灰色の雲の底だけが見えます。
高い空は光が行き届くので白くなります。白と灰が交じるのは、高さや種類の違う雲が同時に現れるからです。
夕方や夜明けは太陽の光を受けて赤く色づくこともあります。
Q 飛行機雲はどうしてできるんですか
できる空とできない空の違いは何ですか
A 大気の湿度が高く飽和状態に近いときに、飛行機の排気ガスが核となって周囲の水蒸気が凝結してできる雲です。
雲が速やかに拡散して消える時は、大気が比較的安定していますが、飛行機雲が発達してどんどん広がっている時は大気が不安定で天気が悪くなる前兆です。
湿度が低いときは飛行機雲が出なかったり、すぐに消えてしまいます。
Q 薄い雲の中に飛行機が通過した後が雲が消えて青空が線のように見えることがあるのはどうしてですか
A 消滅飛行機雲ともよばれる現象です。飛行機の排気ガスの熱で雲粒が蒸発して部分的に雲が消えるために起こります。
Q 雲の形はどうしてできるのですか
A 基本的には風が形を作ります。空気中の湿り気が上昇気流に乗って上に昇っていくと、飽和状態になって水蒸気や氷の粒になり雲となって現れます。そして上下、左右に吹く風によってさまざまな形ができていきます。
Q 地上から雲までの距離、雲の高さはどれぐらいあるんですか
A 雲の種類によって高さは違います。
氷の粒でできている巻雲、巻積雲、巻層雲は5000メートルから1万3000メートル近くまでの高い空に現れ「上層雲(じょうそううん)」と呼ばれます。
水滴と氷の粒が混じってできる高積雲、高層雲、乱層雲は2000メートルから7000メートル程度の高さとなり、「中層雲(ちゅうそううん)」と呼ばれます。
水滴でできている層積雲、層雲、積雲は地上ぎりぎりから2000メートルの高さで現れ「下層雲(かそううん)と呼ばれます。入道雲状の巨大積雲や積乱雲は高さ1万メートルを超えるまで発達することもあります。
参考
雲の10種雲形
Q 雲の動くスピードはどれぐらいですか
A 風に乗って動く雲の早さは基本的にその高度での風速と同じです。
風速1メートルの弱い風なら、秒速1×60(秒)×60(分)=3600メートル 時速3.6キロ、ほぼ人が歩くスピードです
風速10メートルなら10×60×60=36000メートル 時速36キロ
強風の30メートルなら時速108キロ、 高速道路を走る車のスピードということになります
ただし雲は上昇気流の影響で消えたり形が変わったりするのでその速度でずっと動いているわけではありません
Q 雲はなぜ西から東へ動くのですか
A 緯度2,30度のところに高圧帯があり北半球ではここから北へ風が吹き出しています。その風が地球の自転で次第に右に回り、日本付近では西の風となります。上空ではほぼ常に西の風となっているため雲は西から東へ動き、天気も西から東へ変わっていきます。ただ地表に近い下の方では東風などで雲が東から西へ動くことなどもあります。
Q 雲は何のためにあるの。雲の役割は
A 地球上の水の循環のために大事な役目を果たしています。海や川の水か蒸発して空気中に水蒸気となりそれが雲となって集まり、雨となって地上に降り注ぎます。雲は空気中の水分をまとめるという重要な役割があります。
Q 地震を予知するという地震雲って本当にあるのでしょうか
A 地震雲は戦後間もなくから唱えられ、地震予知に関する宏観現象(こうかんげんしょう=機会に頼らない前兆測定)などでも取り上げられていますが、いろんな本を読んだりホームページを見ても今一つ理解できません。地震雲だといわれる雲はほとんどが普段私たちがよく目にする雲です。地下の異常が空に影響すると説明される発生のメカニズムも納得できません。研究者や自治体の宏観現象の中には地震雲を含んでいないところも多いようです。現時点では雲と地震の相関関係はわからないと考えています。地震予知には雲よりももっと有効な手段があると思います。
Q ウロコ雲が出ると、地震が来るって本当ですか?
A 細かい雲のかたまりが魚のウロコのように見えるウロコ雲は高い空にできる高積雲(こうせきうん)の1種で一定の気象条件によって現れるものです。かなりの頻度(ひんど)で見ることができ、これが地震雲だとするとしょっちゅう地震が起こることになります。ウロコ雲自体は地震とは関係ないと思います。
Q 雲に重さはあるの。なぜ空に浮かんでいるの
A 雲は巻雲など軽いもので1立方メートル当たり0.05グラム、雨雲など重いもので5グラムぐらいの重さがあります。十分に軽いものなので地上から吹き上げる風によって浮いています。
Q 雲の上に乗ることはできないんですか
A 雲は小さな水滴や氷の粒の集まりで風に吹き上げられて浮いています。
とっても軽いのでその上に乗ることはできません。
Q 積乱雲でどうして雷が発生するんですか
A 雷は雲の中で氷の粒がぶつかって電気が発生することで起こります。積乱雲は激しい上昇気流で水粒が上昇して氷の粒に変わります。氷粒は周りの水分を吸収して大きくなり重くなってやがて落下します。それが上昇してくるほかの小さめの氷粒とぶつかって電気が発生、その電気が雲の中にどんどんたまっていき雷となります。
Q 一つの雲を遠く離れた場所にいる二人が同時に見る事はできるのですか?例として東京ー奈良間ではどうですか?
A 雲の高さは最高で1万メートルぐらいなので高さ1万メートルから見える範囲が同じ雲を見ることができる最も広い距離です。東京ー奈良では見ることはできません。低い雲では見える範囲はさらに小さくなります。
また見る方向によって雲の形は違うので全く同じ雲を違う地域で見ることはできません
Q 室生犀星の詩で、はたはた雲という言葉がでてくるのですがどんな雲ですか
A 室生犀星の詩に「はたはたがとれる日は はたはた雲といふくもがあらはれる」という一節があります。
はたはたは、冬に日本海側でとれる魚で、その漁期の初冬に雷の鳴ることが多いため「かみなりうお」とも呼ばれます。また冬の雷は「はたはた起こし」または「ぶり起こし」とも呼ばれ雷がはたはたやぶり漁の始まりを告げるとも言われています。
これらを考えると冬雷を起こす冬の積乱雲でしょうか
Q 夏の雷と冬の雷、どっちが強い電撃を放てますか?教えてください。
A 一般に夏の積乱雲は高さ8キロから16キロにもなりそこから雷が起こります。冬の積乱雲は高さ5,6キロ程度です。それから考えると一つの積乱雲の起こすエネルギーは夏の方が強いのかもしれません。回数は地域によって違いますが、日本海側では冬の方が多いです。
Q 前線ってなんですか
A 冷たい空気と暖かい空気など異なる空気のかたまりの間できた境界のことを前線といいます。冷たく重い寒気団が暖かく軽い暖気団の下にもぐりこんで進む寒冷前線、暖気団が寒気団の上にのしかかるように進む温暖前線、寒冷前線と温暖前線が重なった閉塞前線などがあります。前線のところは大気が不安定になり雨が降りやすくなます。
Q 雪には牡丹雪、粉雪など色々な大きさがありますが、それはどうしてなんでしょう??
雲の中の、水分の多さとか関係しているんでしょうか?
A 雪は小さな氷の結晶でできています。温度が低い時に、このの結晶のままで降ってきたのが粉雪です。温度が暖かく、結晶同士がくっつきあって大きくなったのが雪片、いわゆる牡丹雪(ぼたんゆき)です。特に温度が0度近いとくっつきやすくなります。
雪国では小さな粉雪が降り続くと積雪が多く、融けにくく、根雪になります。牡丹雪は春近くの雪であまり積もらずすぐに融けます。
Q 空は何故青いのですか?
A 太陽の光がは空気中のいろんな粒子で散乱されます。その太陽の光には波長の長い赤から短い、青、藍色までいわゆる虹色のいろんな色が混じり合っています。その光が空気の分子にぶつかった時、波長の短い青い色が広く散乱して空は青く見えます。
Q 虹はなぜ見えるんですか
A 虹は太陽光線が雨粒などの水滴に入って外側に屈折してできる現象です。雨粒が大きいほど色は鮮やかに7色に見えます。外側が赤、内側が紫色になります。霧など水滴が小さいと色はだんだんはっきりしなくなります。
Q 虹のでる方向は決まっているのですか。どんな空に見えますか。
A 虹は必ず太陽の反対側にできます。後ろから来た光が雨粒などの中で、屈折し外側に広がって見えるからです。
Q 虹はどんな天気の時に見えるんですか。
A 雨が降っていて太陽が顔を出したときがチャンスです。いわゆる天気雨、狐の嫁入りなどと呼ばれるときに見えます。太陽の角度が高いと虹は低く小さくしか出ないので、朝や夕方の方がきれいで大きな虹となります。
雨が上がりかけた時、日が差してきたら太陽と反対側を見てみましょう。夏の夕立の上がり際などにもよく見えます。
Q 虹は春夏秋冬の季節のうちいつがよく見えますか
A その地域によって天気は異なりますから特にどの季節がということはないと思います。雨上がりに太陽が出てくるときに見えやすいですからしいていえば夕立の多い夏かもしれませんが、ただ最近は夕立そのものが少なくなってきた気がしています。
ただ虹は水滴があることが条件なので、寒い冬で雪や霰(あられ)が降っているときには見えません。
いつも見るのは45度くらいなんでとても驚いたんですけど、虹はどこから始まってどこで終わっているんですか?
A 虹は太陽の高さによって見える大きさ(高さ)が違います。太陽の高いと、地面近くに頂点のわずかな部分しか見えません。逆に日没や日の出近くでは半円状の大きなものになります。
Q 虹の外側の虹など2本の虹が見えるのはどうしてですか
A 一般に見える虹は太陽光線から40度から42度の範囲に広がったもので、これを主虹といいます。
その外側にやや暗い虹が見えることがありこれを副虹と呼びます。主虹は水滴の中で太陽光線が1回屈折してそれが水滴内で反射して出てきた光が集まったものです。副虹は2回水滴内で反射してできます。色は主虹と逆に外側が紫、内側が赤で50度から54度の角度にできます。
Q 太陽にかかる暈(かさ)はどうしてできるんでしょうか。いつ見えるんでしょうか
A 暈は太陽の周りに大きな光の輪ができる現象です。ハロとも呼ばれます。太陽だけでなく、月の周りにできることもあります。薄いベールのような巻層雲が広がっていることが暈の発生する条件です。
太陽の光が氷でできた雲を通る時に、氷の結晶の中で光が屈折して7色の光に分かれて外に出てきます。その光が太陽から22度離れた場所に集中して集まり暈になります。場合によっては46度と大きく離れた場所にできる外暈もあります。22度の内暈はかなりの頻度で見ることができます。一般に天気は悪くなるときに出ることが多いのですが、逆に好天への変わり目に出ることもあります。
幻日=げんじつ、環天頂アーク=かんてんちょうあーく=、太陽柱=たいようちゅう=なども同じように氷の粒での屈折現象です。
Q 虹を作ることはできますか
A シャワーノズルのついたホースなどがあれば虹は簡単にできます。
まず太陽が出ている日中に太陽を背にして立ち、太陽と反対側に水を上に向けてまけば、自然に虹が見えてきます。できるだけシャワー状に細かな水滴になった方がきれいな虹になります。立つ位置が変わらなければ水のまきかたや高さを変えても虹の場所は変わらないことがわかります。
逆に太陽が高いところにあれば虹は小さく下に、太陽が低いときは虹は上に大きくなることがわかります。
夕日の時にはよほど上に大きく水をまかなければ虹の全体像は見えません
Q 太陽を背にして水をまくと虹が見えるのに太陽の方向に水をまいても見えないのはなぜですか
A 虹の光は太陽の光が水滴内で屈折、反射してできた光です。雨など水滴のカーテンがちょうど鏡のように全体で光を角度を変えて反射してできます。だから太陽の方向に水をまくと虹の光は太陽の方向に戻ってしまうため見えないのです。
Q 虹はなぜ7色に見えるのですか
A ふだんは白く見える太陽光線ですが、実際は赤から紫まで波長の違ういろんなが光が混じっています。 これが水滴に入ってそれぞれの色に分離されたのが虹の色です。人間の目ではこれが7つの色に分かれて見えます。
波長の順に並んだ光の列をスペクトルといいます。プリズムという道具を使えば光が分離したスペクトルを見ることができます
Q 幻日と彩雲の違いは、見分け方は
A 基本的に幻日は太陽の左右に現れるものです。太陽のほぼ真横の離れた場所に現れることが多いです。彩雲は太陽の近くに現れます。
幻日は太陽側が赤く反対側が白くなります。虹と逆の色の並びとなります。彩雲には決まった規則がありません。
幻日は気をつけて空を見ていると、月に1回程度見ることができます。
Q プリズムってなんですか
A 光がガラスや水など透明な物質に入ると屈折(くっせつ=曲がること)する性質を利用して光を分解させたり、鏡のように方向を変えたりする道具です。水晶やガラスでできていて2つの磨かれた面を光が通るようになっています。三角柱のような形をしています。
Q 空に掛かった虹は池や湖に映って見えるんですか
A 虹は光ですから水に映ります。水面が静かで、明るい虹なら見ることができるはずです。
Q 幻日って何ですか。どうしてできるんですか
A 幻日は暈と同じように氷の結晶の中で太陽光が屈折してできます。太陽の真横、暈の少し外側に光が集中してできるもので、太陽のように明るく見えることもあることから幻日と呼ばれます。虹のように色づいて見えることもあります。
太陽を横切るような輪になると幻日環と呼ばれる珍しい現象となります。
Q 日によって夕日の色が違います。赤く見えたり、黄色く見えたりどうしてでしょうか
A 太陽の色は空気中のほこりや水蒸気の量によって違ってきます。太陽光が水蒸気やほこりで散乱して、赤い色が強調されます。春の霞んだ空や黄砂などの時は昼でも太陽が黄色く見え、夕日や朝日は普段よりも赤く見えます。
A 虹が出るのはどんな雲ですか?
A 虹と雲とは直接の関係はありません。 虹が出るのに必要なのは雨と太陽の光です・ 空の片方に雨が降り、もう片方で晴れるという天気の時によく見えます。 積乱雲の夕立や、乱層雲が晴れてきた時などに起こることが多いですが、積雲などから降るちょっとした雨で虹が見えることもあります
Q 雲が色づく彩雲はどんな原理で現れるのですか
A 彩雲は光が物体に当たると後方に回り込む回折(かいせつ)という現象によって起こります。光が雲の水粒や氷粒に当たって内側に回りこむ時、波長の長い赤は大きく曲がり短い青系は小さな曲がりのため虹のように色が分かれます。雲の水や氷の粒が大きさが少しずつ違いながら規則正しく並んでいると雲に帯状の色が付きます。これが彩雲です。 色が丸く輪のようになると光冠(こうかん)といいます。
Q 月齢はどうやって量るのでしょうか。新聞やテレビによって掲載される月齢が違っていることがあります。
なぜでしょうか。
A 月齢は、月が太陽と同じ方向にきて光がみえないとき、つまり新月(朔)となった時を0とし、それからの日が経つごとに1を加えて示すものです。新月から満月(望)をすぎてふたたび新月にもどるまでの時間は、平均29.53059日のため周期ごとに月齢はずれていきます。
月齢を何時の時点で表すかが決まっていないため、新聞やテレビなどの時間にずれが出ています。
ちなみに私が参考にしている海上保安部の月齢表は午前0時の時点で表しています。天文台など午後0時で出しているところもあります。
雲の百科 大空の風景
参考文献 平凡社気象の事典 明日の天気がわかる本、雲・空 百万人の天気教室 雲の名前の手帳
空の色と光の図鑑