近所に中規模太陽光発電所、影響は？
土砂採取の跡地に建設
福井県あわら市の家のすぐ近所にやや規模の大きい太陽光発電所ができた。発電所のできた場所は元は丘陵で、土砂の採取が数十年前から行われてでき場所で、丘が切り取られてできた広い空き地に昨年秋から建設が進められていた。
たまに散歩に行くこともあった場所で遠くから太陽光パネルが並んでいるのは確認できたが、冬の間は散歩には寒いし雪が積もっていたり、地面がぬかるんでいたりで近くても見に行けなかった。
入り口に太陽光発電所絶対反対の看板
今でも土砂の採取が行われているため平日はダンプカーの出入りがあり中に入ることができない。３月ようやく暖かくなり、青空も広がった日曜日に散歩を兼ねて出かけてみた。発電所へはダンプカーの出入り口から入っていく。入り口には発電所から最も近い地区の人たちによって書かれた「大規模太陽光発電絶対反対」と目立つ看板が立っている。看板は１年ほど前から立っていて、完成後も取り外されていない。入り口から少し歩くと広い空間が出現する。そこには太陽光パネルがずっと奥までずらりと並んでいる。
横浜の会社が２カ月ほどで建設 １７７２ｋｗ
太陽光発電所の建設を前に近所の地区の家庭にはＡ４の用紙１枚の説明文がポスティングされていた。
２０２１年１０月２０日の日付で地域住民の皆様あての文書。「太陽光発電設備設置工事及び造成工事開始のお知らせ」との表題で工事開始を告げていた。
工事を行うのは横浜市の「横浜環境デザイン社のメガソーラー開発部門」となっていた。開発面積は１．６８９５ヘクタール、発電パネル出力は１７２２キロワット。規模としては中程度か。整然とパネルが並んでいる発電所が多いが、ここは細長い空き地に縦に長く並んでいる。
市内に急速増えていく発電所
このところあわら市内にも、隣の坂井市にも太陽光発電が急速に増えている。空き地があればソーラパネルが並ぶという感じだ。土地の本格的な造成も必要なく簡単にできていく。発電所のすぐ近くには小さな畑があり、奥にはサッカーの練習グラウンドがあり、歩いていると練習か試合帰りが車が次々にやってくる。
気のせいか、ソーラーパネルのすぐ近くにいるとなんだか気分が悪くなるような感じもする。いろいろな会社の太陽光発電所のホームパージを見ていると電磁波は少ないと書いてあるが、あまり近づきすぎるのはよくないかもしれない。
無機質な風景、電磁波は大丈夫？
ロシアのウクライナ侵攻による原油や天然ガスの高騰、そしてもとよりＣＯ２の削減など太陽光や風力などの自然エネルギーの重要さは増している。発電所ができるのは悪いことではないが、自然の風景は一変してしまう。これからどんどん建設が進むと無機質な風景が広がっていく。特にここは土砂採取で周辺の山肌がむきだしになり、砂漠の風景にも見える。
絶対反対の立て看板を無視するかのように完成した発電所。散歩してやはり大歓迎という気持ちにはならなかった。
