工事が大幅におくれている北陸新幹線の新九頭竜大橋が開通。線路を道路が挟んで走るが全国初の一体橋で新幹線が開通するよりこの橋が開通することが住民にとっては便利になる

北陸新幹線九頭竜川橋、道路だけがまず開通

Sponsored Link

全国初の一体橋、新幹線より恩恵大きく

 西九州新幹線と同時期に開業するはずだった北陸新幹線敦賀延伸。新型コロナの影響や予想以上の難工事となった巨大な敦賀駅舎などで工事日程が遅れて開業時期が2024年3月と1年延びた。2022年秋のこの時期は本来なら試運転が進められているはずだった。一方で元の日程で進んだ工事現場も多くかなりの施設や駅舎がほぼできあがっている。中でも新幹線より住民にとって恩恵が大きいのが福井県で一番大きい河川、九頭竜川にかかる新九頭竜大橋だ。新幹線の線路を挟んで両側に道路を走る全国初の線路・道路一体橋で10月22日に開通。渋滞する国道8号線の迂回ルートとなり福井市への通勤時間がかなり短縮される。

 新九頭竜橋は芦原温泉駅と福井駅間に流れる九頭竜川にかかり全長415メートル。芦原温泉をでた新幹線はあわら市と坂井市の平野部の水田地帯を通り、橋を渡った後は橋から伸びた2車線の道路の上を高架で福井市街地を走る。橋を渡ると近くには大型のショッピングモール「エルパ」や家電量販店が建ち並んでいて利用客も多い。

 福井市内で最も交通量の多い国道8号線は新九頭竜橋の約500メートル東を通る。福井市中心部へは新九頭竜橋が近く朝晩や降雪時の車の流れは大きく変わりそうだ。橋の両側には歩道もあり、朝夕は橋上から見える朝日や夕日もきれいそうだ。

 筆者は以前この橋の延長上の道路近くに勤務し、国道8号線を使って朝晩30分ほどかけて通勤していた。この橋を通れば5分以上は通勤時間が短縮されたはずだ。北陸新幹線が開通しても芦原温泉-福井間の乗車機会はそう多くなさそうだが、橋がもっと早くできていれば退職しなかったかもしれない。

 新九頭竜大橋を含む新しい福井県道は22日午後4時に供用開始された。

 

Sponsored Link

nor.